皆さん、こんにちは。
私はもう皆さんのところにいませんが、皆さんが集まったあの小さな部屋の熱気に
満ちた雰囲気をいまなお感じています。それは忘れようとしても忘れられないものです。
私の奈良での滞在は皆さんのお陰でさまざまな情報と発見に満ちたものでした、
しかしもっとも印象的だったのは、皆さん全員の間に流れる共感性の空気です。
それは私が常日頃持っていた次のような確信を強めてくれました。
ヴォルテールが書いたように、私たちの「小さな違い」にも関わらず
私たちは皆同じ人間と言うことです。
日本人、イギリス人、ニュージーランド人、フランス人、アメリカ人、皆同じ言葉を
話していませんが、皆さんは理解しあえています、というのはたった一つの言葉、
心の言葉しか存在しないからです。
私を魅了したのは、皆さんを結びつけるこの友情です。
私を迎えて下さってありがとうございます、あなたたちの眼差しの率直さに、
あの素晴らしい時間を分かち合うことが出来たことに感謝します。
あの時、私たちは皆、平等に同じ世界の住民でした。
貴協会が発展すること、他の地平に、他の人間、他の人種にも広がることを
期待します。それは来るべき社会、国境も憎しみもない世界の色です。
M.コルサンジュ
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鳥類学者、元フランス文学教師のミシェル・コルサンジュさん(プロヴァンスの
アルル在住)は奈良日仏協会の招きにより5月26日(火)〜6月19日(金)に
奈良に滞在、北海道の釧路でタンチョウ保護活動に参加した後、
8月10日(月)に帰国されます。
手紙の原文(フランス語)はこちらにあります。
http://narafr.seesaa.net/article/121804684.html
今回、彼女の「お礼のコメント」を読み、知性と教養に溢れ人類愛に満ちた彼女の言葉に感動いたしました。
まるで、ジョン・レノンの「イマジン」の世界ですね。
彼女のように聡明なフランス人女性にお会いできたことを心から嬉しく思うと共に、お世話くださった皆様に感謝いたします。 三浦 徹