「ランデヴDEなら(奈良の出会い)」を毎月第火曜日の19時半〜20時に生放送を行っています。
本日(7月7日)の番組のゲストには4月の前衛映画祭で紹介した戸田彬弘(あきひろ)監督と
主演の土田愛恵(とだあきえ)さんに出演していただています。
今年の4月11日にスタジオ≪ワルハラ≫でご紹介しときの記事はこちらです。
http://eurokn.seesaa.net/article/117312303.html
本日の放送に先立って、いくつかインタヴューをさせていただきました。
Q)まずはお忙しいところ、本日のラジオ出演ありがとうございます。
実は前回、スタジオ≪ワルハラ≫で戸田監督と(いままでのところの)代表作『花の袋』の主演の
土田さん(お名前の音が同じなので、アキエさんでよろしいですか?)ほかの皆さんに来ていただき、
お話を聞いたのですが、皆さん大変強い印象を受けておられて、年配の参加者も自分の青春時代に
思いをはせてしまった、とかおっしゃってましたが、監督や愛恵さんにとっても印象的な集まりに
なったそうですね?
戸田監督)
自分の作品を見るのが恥ずかしいタイプで、実はスクリーンで通して見たのは初めてです。
反応は気になるのですが、苦手で…。
いろんな点で発見がありました。
外国人の人もおられて、字幕がないのにも関わらず(言葉が分からなくても)
伝わっている部分がある、感情は言葉なしで伝わると実感しました。
土田愛恵さん)
私も会場で見ていて、狭い空間で観客の反応を身近で見て怖かったです。
若い方だでなく、実は年輩の方に見ていただきたい、昔のことを思い出すきっかけに
なったらいいと思っていたので、嬉しかったです。
Q)そのときにもお話したのですが、われわれとしても大きな発見になったので、
出来ましたらこれからも地元奈良や関西を中心に活躍しておられる若い映画に
かかわる人たちを定期的にご紹介していこうと思うのですがご意見、ご協力をお願いします。
監督)
僕らも表現するものにとって、ネットワークを常に求めているので、
そういう場を作っていただくのはありがたいし、出来ることは協力してゆくたいと
思います。
愛恵さん)
私も最近になって、年の離れた、親やそれ以上の年齢の人たちとの
映画を通しても交流の場を大切にいきたいと思うので、都合があえば
ぜひ参加してゆきたいと思います。
Q)次に出発点に戻って、お二人の映画との出会い、思いを語ってください。
監督)
映画を見ない子供でした。
レンタルも映画館も無縁でしたが、ある時に借りた映画をきっかけに
映画の世界にはまりこんでしまいました。
最初は『タイタニック』等のハリウッド映画が出発点でした。
映画を撮り始めたのは、大学では演劇専攻だったので、表現することについては
先生たちから学んでいるうちに、自分で創作したいと自然に思うようになりました。
芝居でなく映画だったのは心の中で映像という形式を求めていたのです。
18歳から25歳までずっと映画に関わっていたので、映画が生活からなくなることは
考えられないほど身近な存在になっています。
あまりにも映画漬けなので、たまにテレビを見たら周りの人に驚かれるくらいです。
愛恵さん)
私も小さい頃は映画とは無縁でした。
大学でも演劇を目指して入ってのですが、映画の世界はより身近な感じがしたので、
その辺から映画に入ってゆきました。
戸田監督に誘われて映画に出演してから、映画に対する意識が深まってきました。
Q)具体的に映画をめぐって(日々)どのような活動をしておられるのでしょうか?
監督)
いまは今年の夏、平城遷都1300年祭事業の一環で映画を製作することになったので
毎日その準備に追われています。
『夕暮れ』という命と家族のつながりがテーマになってます。
2010年4月に公開予定です。
愛恵さん)
私も『夕暮れ』の主演が決まったので、日々稽古稽古の毎日です。
今回は出演されるが年輩の方から子供まで世代を越えたキャスト構成になっていて
充実した毎日を送っています。
これからが楽しみです。
Q)次に監督の代表作で愛恵さんが主演なさった『花の袋』についてお聞かせください。
4月に来られたときも感想で言わせて頂いたのですが、あの作品は非常に自然に、日常的な
空間で物語が展開し、会話や動作も大変ナチュラルなんですが、実は細かいところまで準備された
そうですね?
あの作品が作られた経緯やご苦労をお話ください。
監督)
大学を卒業した第1作でした。
それまでは賞を取れなかったので、これからの自分の人生をどうしていったら
いいか悩んでいたときに、自分が育った奈良を舞台に、そして高校時代を舞台に
なにか大きな映画を作りました。
『源氏物語』以来の普遍的な人間の悩みを日々の日常に置き換え、
自然に表そうと思いました。
演じるのではなく、より自然な台詞が出ることを俳優さんにも求めました。
愛恵さん)
自分自身の言葉に監督のこだわりがあったので、他の現場より追いつめられました。
普段の自分と重ね合わせることに難しさとやりがいを感じました。
チーズフィルムに出たいと思うのは良いものが出るまで諦めない姿勢にあります。
Q)あの映画の反響や、自分たちの活動に与えた影響はどんなものでしたか?
監督)
初めての劇場公開された映画だったので、外の世界への広がりをもたらした
きっかけになりました。
これが無かったらいまのようなネットワークがなかったと思います。
映画の記録性というものも実感させてくれました。
愛恵さん)
あの映画がきっかけでNHKのドラマに出たり、一つのものが二にも三にも
広がっていく、次につながっていくものを感じました。
Q)これからの活動予定、抱負などをお聞かせください。
監督)
新作に2010年までは全力投球です。
『花の袋』で終わらない新しいつながりを続けてゆきたいです。
愛恵さん)
いまは『夕暮れ』に全力投球ですが、それ以降は事務所の活動を頑張ってゆきます。
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上のインタヴューの内容を中心に放送≪ランデヴDEなら≫が行われています。
【オープニング曲】8
Umitaro ABE - Thalys : d'Anvers a Paris (8)
【途中の音楽】1=戸田監督のおススメ曲
『&』(『花の袋』の主題歌)。
他に『花の袋』のBGMをBGMで
【エンディング】4=土田愛恵さんのおススメ曲
チャットモンチー『世界が終わる夜に』
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【番組で紹介したEU協会の催し】
★EU英語クラブ:毎月第2火曜日の夜、近鉄奈良駅近くのカフェで
☆奈良フランス語クラブ:毎月第3火曜日の夜、近鉄奈良駅近くのカフェで
第2と第3火曜日の19時から近鉄奈良駅近くの会場のカフェ・ワカクサ(奈良東向郵便局の
向かいの2階0742-95-4554)で集まっています。さまざまな国の人が参加しており、
キングズイングリッシュ
からブロークンまで、なるべく英語ですが、日本語ももちろんOKで、独特の雰囲気が
出来上がっています。
予約は不要、会費は会員千円、一般1500円で、ドリンクとスナック付です。
次の例会は英語が7月14日(火)、フランス語が21日(火)。ゲスト等詳しくはブログにお知らせします。
http://www.eurokn.com/
☆EU協会の映画クラブ(講師:ピエール・シルヴェストリPierre Silvestri)
【日時】7月25日(土)18時〜21時頃
【会費】京都・奈良EU協会会員は無料、一般は300円(資料代)<予約不要>
【会場】スタジオ≪ワルハラ≫(JR奈良駅から南へ3分)
●スタジオの地図⇒ http://www.nara-zenei.com/event/map.html
サンホテル奈良の南側(「キッチンまま」)の角(コーラの自販機)の道を南へ。
「ワタナベウェディング専用駐車場」の看板の裏側の白い四角いビルの2階です。
近鉄奈良駅からは市内循環バス(内回り)でJR奈良駅か三条川崎町下車。
松屋の角を西(JR線方面)へ入ります。
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以下、6月のゲストだったミシェル・コルサンジュさんから礼状を頂いていますので
本日のゲストで俳優の土田愛恵さんに朗読して頂きます。
私はもう皆さんのところにいませんが、皆さんが集まったあの小さな部屋の熱気に満ちた雰囲気を
今なお感じています。それは忘れようとしても忘れられないものです。
日本人、イギリス人、ニュージーランド人、フランス人、アメリカ人、皆同じ言葉を話して
いませんが、皆さんは理解し合えています。というのはたった一つの言葉、心の言葉しか
存在しないからです。私を魅了したのは、皆さんを結びつけているその友情でした。
私を迎えて下さって本当にありがとうございました。あなたたちの眼差しの率直さに、あの
素晴らしい時間を分かち合うことが出来たことに感謝しています。あの時、私たちは皆、
平等に同じ世界の住民でした。
手紙の原文(フランス語)はこちらにあります。
http://narafr.seesaa.net/article/121804684.html
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★京都三条京阪のパブ≪Pig & Whistle≫での集まり:毎週日曜日18時から
☆Gathering in a pub in Kyoto : every Sunday evening in four languages
1993年からほぼ毎月続いている京都の集まりです。かつてフランスのTVに取材されたこともありました。
当初はフランス語だけでしたが、現在では第1日曜がフランス語、第2が中国語、第3がアラビア語、
第4が英語で、ネイティブスピーカー(いないことも)を囲んで会話を楽しみます。場所は三条京阪の駅上の
英国パブ≪ピッグ&ホイッスル≫(075-761-6022)で18時から21時頃まで続いています。
各自カウンターで飲み物を注文します。
毎月各言語に共通したテーマがあって、7月は「117億円国立マンガ博物館は要か不要か」。
この他のプログラムについては会報やホームページをご覧ください。
http://www.eurokn.com/